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量子言語入門 石川史郎

量子言語入門

 -量子力学の言語的解釈:大学院講義ノート
  石川史郎, B5版 409頁 ISBN 978-4-907625-28-3

  印刷版(POD)   3,024円   アマゾン

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量子力学の観測の理論にヒントを得て、「コペンハーゲン解釈」を言語化した「量子言語」が構築される。この量子言語の体系に基づき、量子力学の良く知られた諸問題 - ハイゼンベルクの不確定性原理、EPR-パラドックス、ベルの不等式、シュレディンガーの猫など - が新たな視点から考察される。量子言語は、量子系だけでなく、むしろ古典システムを記述する言語として威力を発揮する。フィッシャーの最尤法、信頼区間と仮説検定、分散分析、ベイズ統計、カルマンフィルターなど主に統計学のテーマが量子言語の観点から再構築される。本書は大学院の講義ノートをもとにしており、著者の手になる『科学哲学序説』をより体系的に学びたい方におすすめ。英語版の "Linguistic Interpretation of Quantum Mechanics" よりざっくばらんな講義風。

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まえがき

表題「量子言語入門 (量子力学の言語的解釈)」の大学院講義は,慶應義塾大学理工学部で 15 年間以上続けてきたが,最近は内容がかなり固定化 (マンネリ化) してきたので,講義ノートを公開する時期に来ていると思った。また,大学院の講義とは言っても,「量子言語」は 特殊なテーマではなくて,量子言語は次の三つの側面を持つという主張なのだから,すなわち,

      ①量子力学の標準解釈(すなわち,コペンハーゲン解釈の真の姿)
量子言語= ②認識論哲学 (特にデカルト=カント哲学) の到達点
      ③未来の理論統計学

という主張なのだから,一般の需要も期待できるという思いもある。本書の主張を,ザックリと言えば,科学とは,「諸現象を量子言語で記述する」ことである。

本書は,二つの拙著:

(A1) [25]: S. Ishikawa, Mathematical Foundations of Measurement Theory, Keio University Press Inc. 2006, (335 pages) .
(A2) [34]: S. Ishikawa, Measurement Theory in the Philosophy of Science, arXiv:1209.3483[physics.hist-ph] 2012, (177 pages) [日本語版:科学哲学序説,紫峰出版:2012 年]

を合わせた「改訂版」と見なすこともできる。建前的には,量子言語を学ぶということは,量子力学と二元論的哲学と統計学の各々の真の姿を予備知識なしに同時にシステマティックに学ぶことと等しいわけであるが,本書は,理数系の大学院生を想定して著したので,多少の数学・物理の素養を仮定した。

しかし,大学院の他の講義 (量子力学,ヒルベルト空間論,統計学) と比べれば圧倒的に簡単で入りやすく,4 年次の学生 (修士課程に進学予定の 4 年生も単位取得可) でも十分伝わったと思う。この講義では,「量子言語」と言ったり,「測定理論」と言ったりするが,量子言語=測定理論である.使い分けはそのときの気分的なものとなっている。

「量子言語」は「語学」なのだから,異なる文脈の中で繰り返し訓練・計算しなければ,習得できない。本書をなるべく速く読んで,量子言語の上級者になってもらいたい。
                        石 川 史 郎 2015 年 7 月
                (url: http://www.math.keio.ac.jp/~ishikawa/indexe.html )

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